★長和町は信州チョウザメ養殖発祥の地

 長野県のほぼ中央に位置する信州・長和町は東日本の太平洋側や日本海側沿岸に河川を通じて水源となる分水嶺に位置しています。その清らかな水を汚すことなく次世代型の内水面養殖事業として産声をあげたのは2016年。長和町に豊富に湧き出る銘水「黒耀の水」との出会いから始まりました。
 水産資源に乏しい海無し県信州において、将来的に懸念される全世界的な水産資源の枯渇に対処できる産業育成として始まり、環境を壊さずに美味しくて貴重なたんぱく源となる持続可能型養殖育成事業が誕生したのです。

★チョウザメとは???

 チョウザメは鮫ではありません3億年もの古代から生き続ける古代魚です。南洋のシーラカンスやアフリカのポリプテルスなどと同じ古くから生息する硬骨魚類で、日本では「鮫」と名が付いていますがサメではありません。一説には鮫や現在の亜寒帯地域に生息する硬骨魚類の先祖とも言われ、多くの脊椎動物の痕跡を残す身体構成を持っています。また非常に長寿な魚類で、70年から100年も生きるとされています。
 体長は成魚になると2mからなり、大型の種類では7m近くにまで大きくなるものもいます。歯は無く水底の昆虫や甲殻類などを食べます。鯉や金魚の口が先端下部に付いている感じです。食欲旺盛で新陳代謝も激しく、自然界では亜寒帯地域の大河川河口やその近く、また巨大な湖などに生息し、産卵期になると河川を遡上して産卵し、また元の生息地に帰る生態を持っています。川を遡上して産卵する魚は鮭などが有名ですが、生涯に一度しか行なわないのに対し、チョウザメはその強靭な生命力と適応能力で海水・淡水共に行き来できる魚のため、生涯何度も遡上と産卵を繰り返せる特殊な魚種と言えます。

★チョウザメの秘密

 生命力の高さの秘密はその身体構造にあります。長寿な生命体に必須な肝臓の発達は非常に良く、また血液凝固能力にも長けていますので、他の生き物に捕食されそうになっても失血死せずに傷を治す力を持っています。これは他のどの魚種にも見られない特徴で、栄養学的にも優れたスーパーフードとも言えます。特に滋養強壮健康寿命向上に貢献できる栄養価を持つ魚で、古くはヨーロッパの貴族や中国の皇帝が臣民に食を禁止したほどの歴史を持ちます。美味しさを独占し、活力を必要以上に与えないための施策と言われています。
 また誠に有名なのがチョウザメの魚卵「キャビア」ですね。独特のオブシディアンブラックの輝きミルキーな味わいが特徴ですが、保存食の意味合いが強く塩分濃度の高い商品が主流のためキャビアの持つふくよかな味わいを知らない方が多く存在します。本来のキャビアはその魚身が持つ高品質の栄養素を凝縮した、まさに美味しさの結晶とも言うべき独特の美味しさと個性を持っています。

チョウザメには歯がありません!

まるで宇宙人みたいですね!www

チョウザメって???

★ ロシアの皇帝が愛したチョウザメ料理

 ロシアは言わずと知れたチョウザメ大国。現代でもロシアのキャビアは有名ですね。
 中世よりも古くからロシアではチョウザメ肉を中心によく宴の席に出ていたとのこと。調理法も多く確立されていて、まさに北限の地における天然資源であったとのことです。

詳しくは画像のリンクに当時のチョウザメの歴史がかかれていますのでチェック!

出典:RUSSIA BEYOND日本語版記事より

★古代ローマより受け継がれしチョウザメ食文化

 歴史的には有史以前より貴重なたんぱく源として利用されてきたチョウザメ。豊富な栄養素に巨大な体高は多くの古代人の命の糧に繋がってきました。古代ローマの食卓を飾り、中世ヨーロッパではその卓越した滋養強壮力が評価されてレストランでチョウザメを扱わない店舗には星が付かないなど古くから珍重されてきました。

画像出典:HEAPS(リンクは画像)

★優雅に泳ぐ当社黒耀の水が豊富に湧く生け簀内の動画

 3.5t/分にも及ぶ豊富な湧水量を誇る黒耀の生簀はまさに奇蹟の湧水施設です。
 硬度17という驚異的な軟水はまさに「超軟水」と呼べるレベルの稀少な水。さらに硬質ガラス質で出来ている黒曜石の地層から湧き出るため、その微細な穴を通過する際に濾過された天然水となり水質はほとんどの有機質を含まない純水に近い水が湧いています。
 従来の魚種では無機質に近い湧水のために決して育ちは良くないのですが、チョウザメは海水から淡水、またアルカリ水から軟水・硬水と様々な水質に適応する魚類のため、この環境でも育つ事が分かりました。まさに黒耀の水のために生まれた魚種のようです。
 黒曜石は英語でObsidianと呼ばれ、その透明な黒色はオブシディアンブラックと称されますが、キャビアはまさにオブシディアンブラックであり、歴史的な相性の良さを持っています。

美しい黒耀の水で育まれるチョウザメをご堪能下さい。

♂魚はおよそ体長1mくらいで魚身として出荷されていきます。
淡水魚としてはかなり大型の魚種になると思います。

信州の真ん中で育つチョウザメをぜひご賞味いただきたいです!